2024年7月4日
「汝南別董校書」戴叔倫
「汝南」はすなわち蔡州、いまの河南省汝南県。
「董校書」は名未詳、
「校書」という官はいくつかあり、「唐書・百官志」によれば、
門下省の校書郎は従九品の上、中書省の校書は正九品の下、
秘書省の校書郎は正九品の上となっている。
(釈文)ごたごたした公務の旅行に倦み疲れ、ここ孔子が行き悩んだ陳・蔡の地に
貴方と出逢った。どうしたことだろう、せいぜい百年の人生に、一人として、
のどかに過ごす人を見かけないのは…(続く)
2×8 3行の作品です。
2023年5月5日
「寒食」來鵬詩
寒食は冬至から105日目。この日と前後の日、3日間は火を使うのを禁じて、
火を使わない食事とする習慣があった。
(釈文)独り一杯を把る。山館の中 時節に驚く毎に飄蓬を恨む
階を侵す草食、連朝の雨…(続く)
國藝書道院展にて「大賞」を受賞いたしました。
2×8 3行の作品です。
2022年10月1日
「黄陵廟」許渾詩
黄陵廟は、湖南省湘陰県にあり。湘江に身を投じた舜の二妃を祀る。
(釈文)子狐洲の北、浦雲の辺、二女の明粧
共に厳然たり…(続く)
2×8 3行の作品です。
2021.8.1
「玉華宮」杜甫詩
杜甫が荒廃した玉華宮を見て感を興し、人生の果敢なきを痛感したもの。
(通釈)我来って玉華宮を訪へば、まだあまり遠くもない本朝の太宗の造営になった宮殿
とは思はれず、いつの世、何王の殿かと怪まれるように荒涼たるもので…(続く)
2×8 4行の作品です。
2020.10.1
「月下独酌」李白詩
月のもとで独り酒を飲んだことを詠んだ詩。
(通釈)花の下で一壺の酒をただひとり傾けているが、共に飲むべき親しい人もいない。
そこで杯を高くあげて明月を迎え、我が影を加えて三人となった。しかし…(続く)
2×8 3行の作品です。
2019.6.7
「洛陽城」許渾詩
洛陽城は今の河南省洛南市、この詩は周代の故城を詠んだ詩
(通釈)洛陽の故城のあたり、あわやきびが垂れ下がり、半ば雑草が生い茂る…(続く)
2×8 3行の作品です。
2018.5.5
「登高」杜甫詩
中国では、9月9日の重陽の節句に、郊外の丘など高い場所へ
家族や友人とピクニックに出かける風習があり、そこで感懐をのべた詩。
(通釈)重陽の節句なので、高い所に登って眺めると、風は激しく天は高く…(続く)
2×8 3行の作品です。
2017.5.5
「春望」杜甫詩
春のながめを詠じた時で、安禄山の乱後の長安での作。
〈通釈〉都が破壊されても山や河は昔のままであり、都に春が巡ってきて、
草や木が生い茂っている。時代を感じては花を見て涙を流し…(続く)
半切掛け軸の作品です。
2016.4.25
「捧和聖製暮春送朝集使歸群應制」王維詩
〈大意〉地方から諸候が毎年入觀して藩政治や歳計などを報告する。
これを朝集史・上計史ともいう。
この詩は、朝集史がその都に帰るを送った御製の詩に和したもの。
2×8 3行の作品です。
2016.2.5
「洞庭に臨む」孟浩然。
洞庭湖に臨んで感懐をのべた詩。
半切掛け軸です。
数年前に書いた作品ですが、自宅の床の間に飾ってみました。